2012年10月7日日曜日

大台ケ原を歩く。

こんにちは!
大蛇ぐらからの風景 足が竦む
今日はユネスコクラブの活動とは少し異なりますが、奈良教育大学 植物生態学研究室で行われた環境ESD大台ケ原を歩こうという企画に参加したので、そのことについて書きたいと思います。

まず、大台ケ原について。
大台ケ原は奈良県と三重県に位置する山のことで、吉野熊野国立公園の一部です。
今現在でもトウヒ林やブナなどの貴重な自然が残っているところです。
今回のフィールドツアーの題材が「傷だらけの森を見て回る」ということで、近年問題化されつつある鹿害についてがメインでした。その内容、また、。私が感じたことを三つほど書きたいと思います。それは一つ目に意外に感じたマナーについて。二つ目に鹿による被害の比較について。三つ目に自分の目で見て確かめることについて。







塩分が不足中
一つ目に感じた意外なマナーは、よく山や公園を歩くと、「ごみのポイ捨てはしてはいけません」「残飯は持ち帰りましょう」などのアナウンスや看板を見るでしょう。今回、ナビゲーターとして私たちを案内していただいたIさん(十津川村道普請の関係の方々とお友達と聞いて、世界はせまいんだなあと感じました笑)によると、「最近は利用者のマナーが良くなり、清掃員もほとんど入っていない。昔は毎日のように入っていた」という事だった。やはり、登山客の中に山をきれいに残していきたいという気持ちが高まっているのではないのかと思いました。
また、もうひとつ、山ではよくあることとして、草むらに小便をしたときの話がありました。
山にいる鹿は塩分が足りないらしく、小便をしたところの草だけを食べてしまうそうです。
写真を見ると一目瞭然だと思います。

二つ目に鹿による被害の比較について。
鹿の口の届く範囲に枝がない
鹿による被害は50年前の大きな台風被害から始まったそうです。台風被害によって大きな気が倒れ、ミヤコザサという鹿の主食となる笹が茂り始めて、多くの鹿が大台ケ原にやってきたそうです。その鹿は奈良公園でもあるように、木の皮を食べたり、木の子どもを食したり、また、主食の笹だけでも乾燥重量で一日4キロほど食べるそうです。
その防止策として防鹿柵などを作っているそうです。

写真を見ればその効果はよくわかると思います。
正木峠の現状

また、鹿の急増にはオオカミの絶滅も関係しているそうです。







台風の被害で倒木



三つ目に自分の目で見ることについて。
ハイキング途中の正木峠という場所では写真だけを見ると見晴らしのいい原っぱ程度に思えますが、実際に見てみると枯れ木が多く分布し、また昔との比較画像を見ると、それは盲すさまじいことになっています(昔の写真は環境省のHPへ)
さらに、防鹿柵の内と外では草木の育ち方が全然異なるし、シカが木の皮をむかないようにつけたラス巻(現在はプラスチックであるが、昔は金属)では、金属の方では苔がなく、プラスチックでは苔がわずかに生えていたり、目に見える植物はシカに毒性にある植物が多くあったりなど、本には書いていても、あまり印象に残らない、または興味がないと見ないこともたくさん見られた気がします。


柵の内と外の違い

最後にこのキャンプを通じて得たものはいろいろとありますが、私個人が得た感想として、もっと環境ESDや、理科に関するESDを勉強したいという気持ちが高まりました。
未来でももっと豊かな自然に触れられるようにも考えられたらなあと思いました。


後藤田

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